本来は払う必要がなかった利息の返還請求を行うことを過払い金請求と言いますが、この過払い金請求は過払い金が発生しているからといって、むやみに行っていい訳でもありません。
そこで、ここでは正しい過払い金請求の方法について説明していきます。

過払い金請求とは?

まず、過払い金について詳しく解説します。この過払い金とは冒頭にも書いたように、本来は払う必要がなかった利息分です。
キャッシングの金利は、利息制限法によって上限が定められています。融資額が10万円未満の場合は年利20%、10万円から100万円未満の場合は18%、100万円以上になると15%がその上限です。
2006年までは、この利息制限法ではなく、出資法を個人に対して適用し、この制限を超える利息を徴収していた消費者金融が多く存在しました。当時は出資法では年利29.2%までの利息を徴収できた為です。
この利息制限法での制限を越えて、年利29.2%までの間に設定された金利を”グレーゾーン金利”と呼んでいましたが、この個人に対しての出資法の適用は2006年に最高裁判決によって無効と確定した為、それまでにこの範囲の金利を支払っていた人は、その分の返還請求を行えるようになりました。
例えば30万円を年利28%で借り入れを行っていた場合、本来の金利の上限は年利18%なので、支払っていた28%の利息のうち10%分の金額の返還を請求することができます。
この過払い金請求は、基本的に弁護士、もしくは司法書士を通じて該当する金融業者に対して行います。
個人で請求を行うこともできなくもありませんが、過払い金請求は任意整理という扱いになる為、代理人を立てないとまともに相手をされないことが多いです。
この代理人とは依頼をした弁護士や司法書士ですが、司法書士の場合は法務大臣の認定を受けた認定司法書士のみがこの代理人になることができます。

過払い金請求はいつでも行える?

過払い金請求が行える期限は、該当する金融業者との取り引きが終了してから10年です。要するに、完済から10年までということになります。これは民法の消滅時効によってそのように決まっている為で、その業者に対して現在でも完済を行っていない場合はこの時効の期間さえ始まっていないので、いつでも返還請求が行えます。
この時効はオール・オア・ナッシングなので、例え15年前から利用している消費者金融に9年前に完済を行った場合、ここで返還請求を行うと、完済をした9年前から10年前までの1年分だけでなく、利用開始からの全ての分が対象になります。
逆に、完済から10年以上経ってしまった場合、過去の全ての分の請求が行えなくなってしまうということです。
2006年までに消費者金融を利用したことがある人は、この過払い金を支払っている可能性が高いと言えます。もう完済を行ってから何年も経っていても、一度これを考えてみてもいいでしょう。

やってはいけない過払い金請求とは?

この過払い金請求は、債務整理の任意整理に該当します。
完済後に行う分にはいつ行っても構いませんが、まだ借り入れがある状態でこれを行うと、過払い金に相当する金額が現在から差し引かれます。そして、残った借り入れ金額を一括で返済をする必要があります。
過払い金によって逆にプラスになるような場合や、ほとんど借り入れが残らない場合は構いませんが、まだ相当の金額が残る状態で過払い金請求を行ってしまうと、この一括返済が行えない場合、いわゆるブラック扱いになってしまうのです。
この状態になってしまうと、以降最低でも5年間は新たな融資は受けられません。もちろんクレジットカードや他の金融業者も利用できなくなります。
よって、過払い金請求は完済を行った後に行うのが正しい方法です。この場合と、まだ借り入れがある状態でも逆にプラスになった場合、そして一括返済ができた場合は、信用情報がブラックになることはありません。

まずは相談してみましょう

まだ借り入れがある状態で過払い金請求を行う場合、依頼をする弁護士や司法書士に、どれくらい借り入れが残るのかを相談してみましょう。
それによって、今行うか、もしくは完済後に行うかを決めると、ブラック扱いになることを避けることができます。
また、完済後でも、あまり過払い金が発生していなかった場合、弁護士や司法書士への依頼料の方が高くなってしまう可能性があります。
これでは折角過払い金請求を行った意味がないので、依頼料はどれくらいなのかを最初に確認することが大切です。
過払い金請求に関しては、最初の着手金がなく、取り戻せた金額の何%が依頼料になるという場合も多いです。そのような弁護士や司法書士に依頼をすると、逆に足が出ることはないので安心です。
例えば年利29.2%で30万円の借り入れを行った場合、1ヶ月の利息は7200円ですが、18%では4438円です。正規の金利とはこれだけの差があるので、場合によっては思わぬ金額を取り戻すことができるかも知れません。