カードローンは銀行でも消費者金融でも、担保や保証人を必要としません。よって、無担保融資という分類になり、いざとなった時には貸し倒れというリスクも存在します。

そのようなリスクを抱えながら、どうして銀行や消費者金融ではこのような融資を行えるのかを見ていきましょう。

保険に加入させられていた時期がありました

10年ほど前までは、消費者金融の利用には消費者信用団体生命保険に加入する必要がありました。

この消費者信用団体生命保険とは、住宅ローンを組む際の団体信用生命保険と似た保険で、利用者が死亡したり、重度の障害を負ってしまった場合、または失踪してその宣告が認められた場合などに保険金が支払われる保険で、必ずこの保険に加入させていた為、言わばこれが担保になっていたと言えます。

ですが、カードローンの融資期間やその金額からは多分な担保だという意見や、契約時に強制的に加入させていたことが問題となり、金融庁からの指導もあって、今では消費者金融を利用しても、この保険に加入させられることはありません。

大手以外の消費者金融では、今でも利用時にこの保険に加入するように求められることがありますが、あくまで任意なので、無理に加入する必要はありません。

銀行ではそのようなことはなく、カードローンには必ず保証会社が付いている為、貸し倒れということは無くなっています。

保険の代わりに審査が厳しくなったと言えます

消費者信用団体生命保険への強制的な加入が行えなくなった為、消費者金融ではその代わりに多少審査を厳しくすることで、貸し倒れのリスクを軽減することにしました。

その為、現在では消費者金融のカードローンの審査の通過率は40~45%程度ですが、それ以前はもっと高かったことが伺えます。

銀行のカードローンには前述のように、必ず保証会社が付いています。この保証会社とは、消費者信用団体生命保険で保険金が支払われるような状態になった場合に、残りの返済分を銀行に対して支払う保証業務を請け負っている会社です。

これは一種の保険なので、これがある為、銀行の方が審査に通過しやすいかと言うと、それは全く逆で、消費者金融より厳しいことがほとんどです。

何故保険が掛けられているのに審査が厳しいのかと言うと、それは銀行自体のプライドがあるからです。特にメガバンクと呼ばれる大手の銀行は貸し倒れを嫌う傾向が高く、そのような銀行ほど審査基準が厳しく、融資を行う金額も絞っている傾向があります。

また、借り換えでの利用を推奨しているのは比較的小規模な銀行ばかりで、大手ではそのような利用は敬遠することが多いです。借り換えの場合には融資金額が大きくなることがほとんどなので、その分貸し倒れのリスクが高くなるからに他なりません。

消費者金融は貸し倒れにならないの?

銀行とは違い、保証会社に頼らない消費者金融は、もちろん貸し倒れのリスクは銀行より高いと言えます。しかし、消費者金融では銀行より高い金利をとっています。これは、貸し倒れになってしまうこともある程度計算に入れて、その分補填分も含んでいると考えることができます。

逆に、銀行には保証会社が付いている為、実質的な貸し倒れになることはないので、これだけが理由ではありませんが、消費者金融より金利を低くできるのです。

今までの経験から見極めています

実際に消費者金融に申し込みを行うと分かりますが、申し込み時には、かなり多くの項目について答えないといけません。自分の名前や住所はもちろん、勤務先とその連絡先、年収や勤続年数といった情報から、自宅の住居形態や居住年数まで回答する必要があります。

これらの情報と、信用機関による借り入れ状況を総合し、今までに蓄積してきた膨大なデータと照らし合わせて、このような人なら大丈夫だという判断を行っています。

大手の消費者金融ではこれを全てコンピュータで行っており、最短で30分程度で終わることも多いですが、その時間でも充分な審査を行えています。この今までの経験こそが、消費者金融の貸し倒れ対策だと言っていいでしょう。

消費者金融のこの経験は、銀行のカードローンとは比べる術もありません。無担保融資に関しては、消費者金融は銀行にはない長い歴史を持っているということです。

貸金業務以外の収入もある為です

消費者金融は銀行のカードローンの保証業務を請け負っていることが多く、これは保険契約になる為、その都度銀行より保険料が支払われています。

保証業務を請け負うこと自体がリスクだとも言えますが、この保険料の収入があることと、銀行の審査の厳しさから、請け負っている消費者金融にとってはこの保証業務も立派な事業の1つになっています。

これが直接貸し倒れの対策になっている訳ではありませんが、きちんと利益の出る事業として成立している為、これが貸し倒れになってしまった場合の補填分にもなると考えることもできます。

このような今までの長い経験と、保証業務による収入も手伝って、消費者金融は特に保険を必要とせずに無担保融資を行うことができるのです。